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だってしょうがないじゃない [所長の部屋]

和田アキ子さんの歌ではありません。

こないだの土曜日に、『だってしょうがないじゃない』というタイトルの映画を観ました。
場所は、みどり福祉ホーム。映画館ではなくて緑区の機能強化型地域活動ホームです。
いくつかの法人が連携して研修を企画していて、その一環でこの作品を観てみんなで語り合おうという趣向でした。

『だってしょうがないじゃない』は軽度の知的/発達障害の当事者マコトさんのひとり暮らしに密着した長編ドキュメンタリーです。マコトさんは8年前に母と死別してから、母と暮らしていた昭和な感じの平屋建ての自宅で生活しています。通所施設とかには通ってなくて、ヘルパーとか傾聴ボランティアとかのサポートを受けています。親族が成年後見人として財産管理を担っています。

いろんなことが起こるとも言えるし、特に何も起こらないともいえる作品です。それだけに/それなのに、色々なことを感じ、考えさせられる作品でした。マコトさんにとっていちばんいいことがなにかはマコトさんが決めることで、それが『マコトさんにとっていちばんいいとわたくしが思うこと』は違っているということは当然ありうる。で、『マコトさんにとっていちばんいいとわたくしが思うこと』はきっと理に適っているんだろうけど、別に“いちばんいい”に至る道のりが理に適っている必要はないんだよね。っていうか、我が身を振り返っても何かを選ぶ理由が理に適っていることなんてほとんどないし。

[当事者主体]とか、[意思決定支援]とか、かぎかっこつきのいろんな理念が我々の業界に飛び交っていて、それはそれでたぶんいいことなんだろうけど、そういいつつ我々はマコトさんに『正解』を提示してねってやんわりと強要しているのではないか。

とかなんとか、うなったり、考えさせられたりする作品でした。上映後の、監督とディレクターと参加したみんなとで語り合う場がもうちょっと長くて、くどくどああでもないこうでもないっていう話になったらさらに良かったと思うけど、そう思うのはわたくしだけかもしれません。

だってしょうがないじゃない.jpg


みどり福祉ホームの荒木さん、お声掛けいただきありがとうございました。野次馬のくせに前列中央で大きな顔をしてすみません。

作品についてはこちら←クリックするとリンクが開きます

そのうち黄金町のジャック&ベティあたりでやるのでは。そうしたらまた観に行こうかな。




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